iPhone/iPod touch/iPadでワンセグ
GALAPAGOSメディアタブレットが届く直前に、実はバッファローのiOS端末用ワンセグチューナーちょいテレi(DH-ONE/IP)が届いていました。何日か使ってみたレビューを書いてみたいと思います。(2011/04/03 訂正・追記あり)
iPhoneでワンセグというと、既にソフトバンクが外部充電バッテリと兼用のもの(TV&バッテリー)を出していますが、あちらはWiFiアドホック接続でiPhone/iPad*1、こちらはドックコネクター接続でiPhone*2/iPod touch*3/iPadに対応。ソフトバンクの方は、録画できたり*4、別売りのアプリでネット経由のストリーミングに対応したりしていますが、ちょいテレiは、現行では視聴のみのシンプル機能です*5。
ちょいテレiはドックコネクターに接続して使いますが、充電池内蔵で端末(iPhone/iPod touch/iPad)側からの電源供給はありません。ですので、使用する際にはまず充電が必要です。というわけで充電ですが、充電端子はミニUSB端子と同程度の大きさの専用端子です。専用USB接続の充電用ケーブルがついてきます。つまり、USBからの給電で充電できるのですが、どうして専用端子にするかなぁ。まあ、この添付のUSBケーブルで行います。microUSB B端子です(コメントで教えてもらいました )添付の(2011/04/03 訂正)ケーブルは10cmと短いので、持ち歩くのが苦にはならないと思いますが、無くさないか心配。なお、充電(給電)しながらの使用(受信)も可能でした。microUSB B端子のケーブルについて調べたところ、最近のスマートフォンでよく使われているとのことでしたが、具体的に名前が書かれていたのがXPERIAでした。その情報だけで100円均一の店に行くと*6、まさに「USB充電・転送ケーブル(対応機種XPERIA)」と書かれたケーブルがあったので購入。手持ちのバッテリで充電できる事を確認しました。なお、ちょいテレiのバージョンアップ(アプリをバージョンアップするとちょいテレiのファームアップが可能)で、接続している本体(iPhone/iPod toucne/iPad)から給電する事も可能になったので、外部バッテリで給電しながら使う事はあまり考えないでよくなりました (2011/04/03 追記)
充電が完了したら、ともかく接続してみます。ちょいテレi側には電源のオン/オフ等のスイッチ類は一切ありません。接続するだけです。接続して端末の電源を入れる(サスペンド解除)すると、専用アプリが起動します。もちろんApp Storeで入手(無料)しておく必要があります。専用アプリが入っていない端末に接続した場合、起動するかわりに、App Storeで入手しろというメッセージが出て、App Storeの購入ページへリダイレクト可能です。この辺りはとてもスマートで使いやすい感じ(※起動とリダイレクトはiOS 4以降の対応)。
アプリが起動して、ちょいテレiが認識されると、初回はチャンネル設定を促されます。設定といっても、地域指定か、受信可能チャンネルのスキャンによる自動設定のどちらかですので、面倒なことはありません。これで、準備完了です。
ちなみに、私はiPhone 4に純正バンパーを装着して使っていますが、バンパーを外さなくても、そのままちょいテレiを装着可能です。届く前は、実はここが一番心配だったのですが*7、これは褒めてあげたいですね。iPadでも、純正カバー付きで装着可能
ちょいテレiはチューナーなので、アンテナに電波が届いていないと何もできません(以下、ちょいテレiのハードは「チューナー」、iPhone/iPod touch/iPadをまとめて指す場合は「端末」と書きます)。アンテナは、ループアンテナというか、ストラップにしかみえないビニール被覆の柔らかいケーブルアンテナです。アンテナ端子とかは無いので、この直付けのアンテナで受信するしかありません。受信感度は、まあ標準的でしょうか。
TV&バッテリーはロッドアンテナで、ある程度自由に角度等を調整できましたが、ちょいテレiはそういう事はできません。また、TV&バッテリーはWiFi接続、つまりセパレート運用なので、チューナー側を窓際などの受信しやすい場所におき、部屋の奥の方で視聴ということもできましたが、そういうこともできません。ワンセグ電波は、屋内、特に鉄筋やコンクリートの建物などでは、かなり減衰しますので、受信できる場所はかなり限定されるでしょう。視聴する部屋等にアンテナが配線されているならば、端子の近くに行くことで漏れ電波を拾えるかもしれませんが、そういう条件で確実に受信するには、「ワンセグ受信用室内延長アンテナ」の様なオプションで改善できます(バッファロー製もあるけど、私はそれよりも前に別の会社の製品*8を買って使っていました)。これは近い範囲に積極的に漏れ電波を流すような装置で、ワンセグ程度の強度であれば結構使い物になります。
一方、屋外であれば、よほどのビルの谷間でない限りは、充分な感度で受信できます。
アプリの方は、とてもシンプルです。データ放送には対応していません。字幕表示はOK。番組情報と番組表も対応しています。番組表はワンセグ機器では一般的なチャンネルごとの表示です。先に書いたように、チューナーをドックコネクターに接続するだけで(あとは端末の電源を入れれば)自動起動するので、視聴するまでの手間がとても少ないのがスマート。TV&バッテリーでは、WiFiの設定を変更したり、アプリを起動したり、TV&バッテリーの電源を入れたり、アンテナを伸ばしたりと、色々と手間が掛かりましたから
視聴画面は、全画面拡大と、縮小表示+チャンネル+番組情報の切り替えが可能(タップで切り替え)。iPadでは、画面サイズをもう少し多段階で切り替えられます。ただ、もとが低解像度のワンセグ放送なので、拡大しても荒れるだけです。iPhoneの全画面モードはそこそこ見られるものですが、iPadの全画面モードは無理がある画質だと言えるでしょう(大勢でちょっと離れて見るにはいいかもしれない)。映像サイズと品質でぎりぎりバランスが取れるのは、iPadでは2倍拡大モードがちょうど良い感じです。
アプリは、iPadでは縦横どちらでも使えますが、iPhone等では、視聴は横画面、設定は縦画面
iPadでは、全方向に対応なので、2倍拡大モードで見るとして、縦置きの天地逆が使いやすいかも(ドックコネクターが上側にくる方向)。横置きの場合、どの倍率でも映像が常に画面の中央にくるので、チャンネルとか番組情報が被さって表示されてしまいます。数秒放っておくと映像だけになるので、問題ないと言えば問題ないのですが。映像だけがいいという人は、横置きの方がいいかもしれないですね。
視聴中、バッテリ警告や電話の着信など、アラートが表示されるとその間は映像、音声とも中断します。アラートを消せば、自動的に再開します。
音声は、iPhone、iPad、iPod touchのいずれに接続した場合も、端末側の内蔵スピーカーで聴くことができます*9。アプリやチューナーに音量調整機能はないので、端末側で変更します。まあ、内蔵スピーカーはお世辞にも高音質ではないですし、あまり大音量で鳴らすことはできませんが、ワンセグの視聴用途を考えれば、通常は充分でしょう。静かな屋内で聴くには充分な音量だと思います。屋外で音が聞き取りにくかったり、周囲の人に音を聞かれたくないとき等は、イヤホンの利用ももちろん可能です。字幕放送対応の番組なら、音を消して字幕を読むというのもいいかも。
こんな感じで、割と使い勝手のよいガジェットに仕上がっています。実のところ、ここ2、3日使わずに鞄に入れておいたのですが、先ほど使ってみたところ、チューナーのバッテリ残量は減っていません(満充電状態のまま)でした。TV&バッテリーでは、外部充電バッテリとしての用途も想定されているにもかかわらず、すぐに放電してしまっていたことを考えると、ここも使い勝手が上だと言えるでしょう*10。
割と良くできた製品なので、あえて幾つか不満点もあげておきます。まず、先に書いたように、いくら充電用の端子としてしか使わないにせよ、一般的なケーブルで間に合いそうなところで専用端子はやめてほしい。(2011/04/03 削除)アンテナをストラップ代わりに使用するなと言うのはわかるとして、だったらストラップホールくらい付けておいてほしい。この程度のサイズの、携帯するガジェットなら、紛失防止の意味でも落下防止の意味でも、ストラップを付けたくなるのが(日本人の)人情でしょう。あと、やはり持ち歩く物として、コネクターキャップも付けてほしかった。あるいは、ストラップホールとキャップの代替として、専用のポーチがついてくればよいかも。充電用のケーブルも入れておけるし。剥き出しで鞄に入れておくのは、アンテナが痛まないか心配になるので、なんらかの袋かポーチは必要になるでしょう*11。
アプリについては、ほぼ満足。欲を言えば、録画機能は実現してほしいところ現バージョン(4.0)のアプリでは、iPhone/iPod touchで録画機能が提供された 画質は、まあ元がワンセグなのでそれなりだけど。iPadでも早く録画できるようにならないかな(2011/04/03 訂正・追記)。あと、画面オフで音声のみ聴取できる機能もできればほしい。
細かい点では、iPhone等では情報表示モードでは常に番組の詳細情報を出しているのに、iPadでは番組表が出ていて、詳細情報はポップアップでしか出せないところ(iPhone等では、番組表でもその時放送中の番組は番組表上に詳細情報が表示されている)。両方を所有していて両方でちょいテレiを使おうとしている人には、ちょっと不統一感を抱くかも。iPadの方ができることが多い分、あまり気にするほどのことではないとも言えるけど、どちらかに統一するか(iPhoneの方に統一するのがスマートだと思う)、設定で選べるようになると嬉しい。
というわけで、おおむね満足なガジェット(というか周辺機器)です。iPhoneでワンセグ放送が見られなくて(見るのに手間が掛かって)、ワンセグケータイがうらやましいと思っていた人には、おすすめです(でも、思ったよりもiPadでの使い心地がいいなぁ )。
- 正確には、iPhoneは3G以降、iPadはiPhone互換モード [↩]
- 3GS以降 [↩]
- 第3世代以降(ただし、第3世代の8GBモデルは実際には第2世代のアーキテクチャーなので除外) [↩]
- 3Gではハードウエアスペック的にかなりきつかったけど [↩]
- ソフトバンクのTV&バッテリーも、発売当初はそうだった [↩]
- 本当は、ヨーグルトを買いに近所をぶらついていた時に、たまたま入ったんだけど [↩]
- まあ、ダメだったら、iPadかiPod touchで使えばいいやとも思っていたけど [↩]
- ミヨシ(MCO)ワンセグ誘導(感度UP)アンテナ [↩]
- iPhone 4、iPad、iPod touch 3rd/4thで確認。3GSは持っていないので未確認。全てOSバージョンは最新 [↩]
- 一回試しただけなので、本当に何日持つかはわからないが、少なくともTV&バッテリーは、2、3日ほうっておいただけで半分以上放電していた [↩]
- 常に装着状態で持ち歩くのも怖いし [↩]
2 個のコメント
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>いくら充電用の端子としてしか使わないにせよ、一般的なケーブルで間に合いそうなところで専用端子はやめてほしい
勘違いされてますが、ごくごく一般的なmicroUSBですよ…
国内でもスマートフォンや小型ガジェットで最近よく採用されてます
ご指摘ありがとうございます。うちに1つも無かったタイプなので、特別なものと思い込んでいました。